音楽コラム"complesso"#8

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PDLP006_500

-『手前味噌』とは自分の家で作った味噌の味を自慢すること。自分で自分のことを誇ることである-

自分自身の事では何も自慢するような事は無い僕ですが、レーベル「プロダクション・デシネ」でリリースさせてもらっているアーティストや、その素晴らしい作品達は"声を大にして""自分のことのように"自慢したいんです(だから、一所懸命リリースし、色んな人達に聴いてもらいたいと思っています)。と言う事で、「プロダクション・デシネ」の2010年、結構頑張りましたので、振り返ってみます。


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(1.) Pierre Cammas - Le Piano de Pierre Cammas
ピエール・カマス 『ル・ピアノ・ドゥ・ピエール・カマス』(PDCD036/VSCD9367 ¥2,730)
春の香り漂うフレンチジャズの知られざる名盤。権利関係のクリアも"相当"大変でしたが、長年の夢が一つ叶いました。聴く度にウキウキ出来る名盤です。

(2.) Jean-Pierre Fouquey - Railroad
ジャン・ピエール・フーケ 『レイルロード』 (PDCD037/VSCD9368 ¥2,730)
迫力の電車ジャケットも抜群。美しい旋律満載の名盤です。これはジャケットのデザインでさり気なく頑張っています。誰も気付いて無いと思うけど(笑)。

(3.) Birgit Lystager - Ready to meet you
ビアギッテ・ルスゥトゥエア 『レディ・トゥ・ミート・ユー』 (PDCD038/VSCD9369 ¥2,730)
ビアギッテの1970年代の3部作も念願でした。しかも、肝心なのはイイ音でやるって事。ジャケットも会心の出来映えでした(自画自賛)。

(4.) Birgit Lystager - Love's Labyrinth
ビアギッテ・ルスゥトゥエア 『ラブズ・ラビリンス』 (PDCD039/VSCD9370 ¥2,730)
ジャケットの色見が意外に難しくて難航した1枚です。最終的には納得の仕上がりで、ビアギッテにも(すっごく)誉めてもらいました。

(5.) swissy - rainy days e.p.
スウィッシー 『レイニー・デイズ・イー・ピー』 (PDSP002[アナログ盤] ¥1,470)
久々のアナログ盤。スウィッシーと言う才能との出会いは嬉しい反面、恐ろしさも。だって、こんな才能他には居ないと思うんで...。




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(6.) Tony de Vita - Softly as I leave you
トニー・デ・ヴィータ 『ソフトリー・アズ・アイ・リーヴ・ユー』 (PDCD040/VSCD9371 ¥2,730)
誰も知らない大名盤。リリース前のGoogle検索結果はゼロ(笑)。この時代にそんなことが起こりえるのか?と言う現象ですが、その内容は知名度とは完全に反比例。ジャケットも最高でしょ。

(7.) Eugen Cicero Trio - My Lyrics : Eugen Cicero in Tokyo
オイゲン・キケロ 『マイ・リリックス : オイゲン・キケロ・イン・トーキョー』 (PDCD041/VSCD9372 ¥2,835)
彼の作品は基本的にどれも好きなのですが、本作は別格。「花」を聴く度に心洗われます。ジャケットの仕様も凝りまくってます。利益ゼロです(笑)。

(8.) Armando Trovaioli - Dramma Della Gelosia
アルマンド・トロヴァヨーリ 『 ジェラシー(サウンド・トラック)』 (PDLP006[アナログ盤] ¥3,500)
少し大袈裟ですが、これは夢の1枚。きっと一生の想い出になると思います。あんまり売れなかったけどネ...。

(9.) Napoleon - Bohemians Won The Series & The Little Guy Joined The Band
ナポレオン 『ボヘミアンズ・ウォン・ザ・シリーズ・アンド・ザ・リトル・ガイ・ジョインド・ザ・バンド』 (PDCD042/VSCD9373 ¥2,415)
恐らく2010年で最も説得力がある1枚はこれでしょう。スケールが大き過ぎて、生粋のロック好きには全く受けないんだろうな...。

(10.) Hanne Vatnoey - Me and My Piano
ハンネ・ヴァトネ『ミー・アンド・マイ・ピアノ』(PDCD043/VSCD9374 ¥2,415)
無限の才能を感じさせるノルウェーの女の子。ツアーまでやっちゃうパワーに圧倒されますが、音楽のクオリティはさらにスゴいから驚きです。







(11.) Elegante Orchestra - It was too hot in there
エレガンテ・オーケストラ『イット・ワズ・トゥ・ホット・イン・ゼア』 (PDCD044/VSCD9375 ¥2,415)
これってホントにスゴい作品だと思います。まさに現代に甦る(イタリア版)サルソウル。ボーナス曲として収録された「Summer Wind」が爽快度マックスの鬼名演です。

(12.) Monica Dominique - Mitt i mej
モニカ・ドミニク 『わたしのまんなか (Mitt i mej)』 (PDCD046/VSCD9377 ¥2,625)
モニカさんってホントにスゴい人。何をやってもモニカさんの音楽です。子供向けの音楽ながら、ここまで人を感動させるって...。

(13.) Tess Henley - Easy to love
テス・ヘンリー 『イージー・トゥ・ラブ』 (PDCD046/VSCD9378 ¥2,100)
アルバム録音時はまだ20歳だったと言うテスちゃん。名曲「イージー・トゥ・ラブ」を聴いていると、全くそんなことが信じられません。とにかくスゴい才能かと。

(14.) Mateo Stoneman - Mateo
マテオ・ストーンマン 『マテオ』 (PDCD045/VSCD9376 ¥2,415)
2010年最大のディスカヴァリーです。この圧倒的なまでの音楽の力に呑み込まれました。今一番ライブを観たいアーティスト。そして彼はライブがスゴいのです。来日希望!!!

(15.) Frankie Zhivago Young - The Age of Flying High
フランキー・ジバゴ・ヤング 『エイジ・オブ・フライング・ハイ』 (PDCD048/VSCD9379 ¥2,625)
"オー・ベイベー~"な出だしからKOされます。そして極めつけは極上ソウルの「Someone stole your love」。イナタくも愛らしいアイランドソウルの激レア盤、復刻。

(16.) Marc Deschamps - Sucre sale
マルク・デシャン 『シュクレ・サレ』 (PDCD049/VSCD9380 ¥2,625)
この名作で2010年のプロダクション・デシネは締めです。美しく儚いメロディの応酬。本気でこの作品は「プロダクション・デシネ」の為にあるんじゃ無いか?と、錯覚しました...。


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ちょっと驚きですが、2010年のプロダクション・デシネのリリースは実に"16タイトル"。自分でやっててビックリです(笑)。副業にしてはかなり頑張っているのでは無いかと思います。ま、そんなことはどうでも良くて、少し誇りたいのはどの作品も素晴らしいクオリティと感動をもたらしてくれる名作ばかりである事。ポリシーを一切曲げずに、これだけのラインナップを展開出来、活動を継続出来ている点は、少しだけ評価してもらえるかな?。ま、それもどうでも良くて、何より素晴らしい音楽を残してくれた優れたアーティスト達、そして現在も良い曲を書き続けてくれているアーティスト達がスゴいのです。そして、全く知名度がないアーティストの作品であっても、しっかりと耳を傾けて購入して下さる皆さんに感謝です。音楽そのものに形は無いので、データでも何でもやり取りは簡単なんですが、それって違うなぁ、と実感させてくれる(ハズの)名作達です。末永く可愛がってあげて下さい。


プロダクション・デシネ 丸山 雅生 (2010.12.30)


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2010年12月29日 20:21