0823 | アナログカッティングの旅 in 横浜。[ Sebastiao Tapajos, Maria Nazareth, Arnaldo Hneriques - Sebastiao Tapajos, Maria Nazareth, Arnaldo Hneriques (1973) ]


こんばんは、栗田です。

昨日はディスク・デシネはお休みを頂いておりました。

なぜかというと...来る今秋にプロダクション・デシネからリリース予定の、
あるアナログのカッティングの立会いの為、横浜まで丸山さんに同行してきました。
ということで、せっかくなので、今日のブログはカッティング・レポにしようと思います!

題して、~神戸発、横浜行、日帰りアナログカッティングの旅~。

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やって来ました横浜。
日本で唯一の、アナログレコード・プレスメーカー、東洋化成さんです。
工場と一体になっているので、とても大きいです。
入り口で「GUEST」の入館証を受け取り、中へ。

入ってすぐのロビーには、過去にこちらでプレスされたレコードたちがずらり。
節電中の為、若干暗めです...。

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こちらカッティングルーム。
写真には写ってないですが、入り口の扉と、
ふわふわのとても大きいソファが真っ赤で、可愛いかったです。

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後ろ姿のお方は、いつもお世話になっているカッティング・エンジニアの手塚さん。
この道一筋40年の大ベテランさんで、とても有名な方です。
レコードの、全く未知の世界のお話もたくさんして下さいました。
レコードのことは手塚さんが何でも答えて下さいます。

ここで、マスターCDの音を聴きながら、音の打ち合わせをしていきます。
話がまとまったら、次はいよいよマスターの作成。

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実際に音を鳴らしながら、こちらの機械で溝を刻んで行きます。
音とともに、しっかりと刻まれる溝。

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片面を刻み終わったら、顕微鏡で溝に不具合が無いかチェックします。

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こちら、顕微鏡を覗いた状態。
真ん中に薄く見える目盛の、1-100までで、なんと1mm(ミリ)!
1ミリ幅に、これだけの音の溝が詰まっています。
(って、レコード針の先端って一体どうなっているんでしょうか...。)
テンポの速い、遅いや、音の高音、低音で、溝のウェーブの具合や形が違ってきます。
ちなみにこの写真撮るのだいぶ苦労しました。(10ショット目くらいかも。)

この作業を、両面繰り返します。

そして出来上がった出来立てほやほやのマスター。
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世界に一つしかありません。
ただ感動。

カッティングレポ、お楽しみ頂けましたでしょうか?
一般ではなかなか入れない所なので、ドキドキしました。

今回とても貴重な体験をさせて頂きました。
お店で毎日のように触っているレコードですが、
どういう仕組みで出来上がるのかなんて知りもしなかったので、
とても繊細な世界の一部を、ほんの少し、隙間から覗き込んだ気分です。

ミクロの世界の、職人技で造られるアナログレコード。
レコードは、ずっと聴かずに置いておくよりも、
丁寧に取り扱って、聴けば聴くほど、綺麗な状態で長持ちするそうです。

まるで生き物みたいに繊細なアナログレコードですが、
だからこそ、私よりもだいぶ年上なのに、とーっても綺麗な"美貌"を保っている
レコードが、デシネにもたくさんあって、そういうレコードを見ると、
前の持ち主さんが大事に聴いていたんだなと、ちょっと感動したりします。
そして、よくそんな綺麗な状態で、海を渡ってデシネに来たね、と。

デジタル化が進むこんな時代ですが、
レコードを触る楽しみを発見して、レコードを聴く人がもっと増えたらいいなと思います。
そしてそれに自分の仕事を通じて貢献できれば、と。
アナログ文化、無くしたくないです。

そして今日の出品ですが、ブラジルものを中心にしております。

中古盤レコードは、飛行機ジャケもナイスなこちら。オリジナル盤です。

" Sebastiao Tapajos, Maria Nazareth, Arnaldo Hneriques - Sebastiao Tapajos, Maria Nazareth, Arnaldo Hneriques (1973) (Used LP)

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独特の雰囲気が詰まっていて、自然と体が音に反応します。
これが39年前のものって、本当にすごいことです。

新譜は、アメリカ在住のボサノヴァユニット、「Minas」です。

" Minas - In Rio (New CD)

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恐らく、ご夫婦かな?と思います。
小気味良いミナスサウンドに、女性ヴォーカル、パトリシアさんのスキャットが爽やか。
個人的に、明るい感じの「01. Feira livre」がスキです。
ステキな作品です。

では、今週末も、出品はすごいです。
どうぞお楽しみに。

栗田

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【New CD】


アメリカ在住の男女、PatriciaとOrlandのボサノヴァユニットMinas
2005年にリオで現地のミュージシャンと共に吹き込んだ、瑞々しさ溢れるボサ~サンバ作品
" Minas - In Rio (New CD)

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アフロビート、ソウル、ジャズ、全てのエッセンスを交えたブラジリアン・メロウ・ソウル
ブラジルのコンポーザー/ヴォーカリスト、Tiblessが届けるアーバンなソウル作品
" Tibless - Afro-beat-ado (New CD)

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【Used Vinyl】

鮮やかな空色、飛行機&空港と言うシチュエイションも最高なジャケットもイイ
ブラジルの名ギタリスト、Sebastiao Tapajosがアルゼンチンで吹き込んだ名作。オリジナル盤
" Sebastiao Tapajos, Maria Nazareth, Arnaldo Hneriques - Sebastiao Tapajos, Maria Nazareth, Arnaldo Hneriques (1973) (Used LP)

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ブラジルのスーパートリオ、Som Tresの1968年の大傑作!
跳ねたリズムとピアノ、ポップな歌声も魅力の「Falsa baiana」、「Emilia」など、名曲/名演のオンパレード
" Som Tres - Som Tres Show (Used LP) (ソン・トレス)

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ブラジルのスーパートリオ、Som Tresの1971年の名曲オンリーの編集盤的LP
"超"が付くほど最高に格好良い「For once in my life」、「California soul」など、もはや卑怯です
" Som Tres [Som 3] - Som Tres (1971) (Used LP) (ソン・トレス)

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哀愁のサンバ「Apeta outro」が胸を打つ、イイ曲なんです...
高名なドリヴァル・カイミのご子息、Danilo Caymmiが1977年にひっそり吹き込んだ歌心満載の逸品
" Danilo Caymmi - Cheiro verde (Original) (Used LP)

ハリのある歌声が魅力のブラジルの女性シンガー、Claudette Soaresの1969年の好盤
Jose Briamonteの演奏を背にした華麗なジャジーサンバの名演を多数収録
" Claudette Soares - Claudette (1969) (Used LP)

「イパネマの娘」や「St Thomas」など、ブラジリアンの名曲カヴァー収録
シアトルの7人組グループ、Papayaがマイナー・レーベルに残した、US産ブラジリアン・グルーヴの好盤
" Papaya (パパーヤ) - Papaya (1976) (Used LP)

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程よくソウルフルで弾けたヴォーカルが魅力のブラジル人シンガー、Sapoty da Mangeiraの1975年作品
ハッピーなものから切ないものまで、様々なサンバが溢れ出す好盤です
" Sapoty da Mangeira - Nega Atrevida (Used LP)

ピアノとホーンが交錯する極上のブラジリアンダンサーに仕上がった「Vendedor de bananas」がイイ
ブラジルのバンマス?Portinhoの楽団の1970年の快作
" Portinho - Samba bem (Used LP)

ブラジルの偉大なるSSW、ミルトン・ナシメントが、"街角クラブ"の仲間と共に創り上げた名作の第2弾
漂う青さがどこまでも広がる、壮大なミナス・サウンドに満ち溢れた2枚組の大作です...
" Milton Nascimento - Clube da esquina 2 (Used 2LP) (ミルトン・ナシメント)

ブラジルの観光ホテル"Hotel Nacional Rio"が1970年代に作ったと思しきノヴェルティLP
ヴォーカル入りのグルーヴィーサンバから、ラウンジーなボサジャズまで収録の謎盤です
" V.A. - Hotel Nacional Rio (Used LP)

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バーデン・パウエルへのアルゼンチンからの返答...
アルゼンチンのギタリスト、Agustin Pereyra Lucenaの1970年の記念すべきデビュー作。オリジナル盤
" Agustin Pereyra Lucena (アグスティン・ペレイラ・ルセーナ) - Agustin Pereyra Lucena (1970) (Original) (Used LP)

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バーデン・パウエルへのアルゼンチンからの返答...
アルゼンチンのギタリスト、Agustin Pereyra Lucenaの1970年の記念すべきデビュー作。オリジナル盤
" Agustin Pereyra Lucena (アグスティン・ペレイラ・ルセーナ) - Agustin Pereyra Lucena (1970) (Original) (Used LP)

ブラジル女性シンガーElza Soaresが1960年代に残した、小粋なサンバ~ジャズボサ作品
コーラスを交えた華麗で軽快なアレンジに、ハリのあるヴォーカルが見事にマッチしています
" Elza Soares (エルザ・ソアレス) - Sambossa (Used LP)

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ジャケットも秀逸
1967年のブラジルのフェスティヴァル盤。O Quartetなどの爽快なサンバの好曲を収録してます
" V.A. (MPB 4, O Quarteto, Sergio etc...) - 3 festival da musica popular Brasileira (Used LP)

恐らくはブラジル、"リオ・デ・ジャネイロ"の観光土産系レコード?
軽快なハーモニーで聴かせるサンバ、サンバジャズ、バツカダなど、楽しめます...
" IV Centenario [Rio Quarto Centenario] - Rio (Used LP)

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ブラジルの名作曲家/ギタリスト、ホベルト・メネスカルの傑作(のフランス盤)
上品で瑞々しいジャズボッサに浸ってください
" Roberto Menescal et Son Orchestre (ホベルト・メネスカル) - Soleil et la (Used LP)

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ブラジルの謎のパーティー集団?とにかくノリの良いブラジリアン・グルーヴ満載の1枚
強面の才人、Nonato Buzarが中心となって作成されたと思しき、1968年のアルバム
" A Turma da Pilantragem - O som da Pilantragem (Used LP)

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ブラジルのオルガン奏者Ed Lincolnの1960年代の物と思われる4曲入り7"
底抜けにハッピーな雰囲気のオルガンサンバが楽しめます。アルゼンチン盤
" Ed Lincoln - Organo espectacular (ep) (Used 7")

Evaを擁する男1女2からなるヴォーカル・グループ、トリオ・エスペランサの1987年の編集盤
軽やかなリズムに合わせて爽快なコーラスが乗る、気持ち良いブラジリアン・ソフトロック満載です
" Trio Esperanca - Grand sucesos (Used LP) (トリオ・エスペランサ)

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2012年8月23日 19:03