特集Special Topics07: デザイナー『"ジャンニ・ロッシ" (Gianni Rossi)』
ひつじの形の小さなUSBフラッシュメモリ。
パソコンからにょきっと飛び出したそのひつじは、口角をむにっと上にあげて笑顔を見せており、
とてもかわいらしい。
体にまとった赤黒のブロックチェックの『あたたかそうな』衣には、"WOOLRICH"と書かれている。
そう、この製品は、アパレルメーカー"WOOLRICH"社のプロモーションのためにつくられたもの。
"彼"はこんな小さな製品にも、そのブランドの特徴・素敵さを的確に、そしてユニークに、
ぎゅっと閉じ込める力を持っているのだ。"
既にディスク・デシネではおなじみ、Paolo Scotti氏が手がけるイタリアの優良レーベル"Dejavu"。
実は先述の"ひつじ"をデザインしたGianni Rossi(ジャンニ・ロッシ)氏が、ロゴマークをはじめ、
そのアートワークのほとんどを手がけている。
イタリアン・ジャズ界の宝ともいえる重鎮たちの輝く音色、そしてその風貌を
よりいっそう深く艶やかなものに魅せ、
あるいはクラブ・ジャズ界の若き人気者たちが生み出す音楽の、華やかさや切なさを、
アートワークの中にきちんと落とし込む。そのセンスに裏切りはない。
また、ダフト・パンクやビョーク、ホワイトストライプス、ジャスティス、コーネリアス...など、
今をときめく大物アーティストたちの、オフィシャル・ツアー・ポスターも多数製作している。
いずれも思わず「かっこいい!」と声をあげてしまいそうな、クールさと鮮やかな色使い。
そして、それぞれのアーティストが持っている個性にぴったり&しっくりくるのだ。
音楽の仕事だけでなく、映画やCM、アパレルなど、数え切れないアートワークを担当しているジャンニ。
現在はさらなるクリエイティブな活動をめざし、活動の拠点をイタリア・ボローニャから、
気鋭のデザイナーたちが多く集う、ドイツ・ベルリンへと移している。
きっと彼は、今日も何か素敵なものを作るために、スタジオで製作していることだろう。
彼の手がけた、新しいアートワークを目にするのは、きっとそんな先の話ではないはずだ。
(土本 育子 / 2010.01.16)
(※契約の都合上、ウェブショップを通じての販売は出来ませんが、ビッグ・アーティストの
オフィシャル・ツアー・ポスターも、店頭には入荷しております。
詳細をお知りになりたい方は、お問い合わせフォームより、お気軽にご連絡ください。)
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